生産者さんの概要
所在 | 大阪府大阪市淀川区宮原1-1-1-3F(本社) 熊本県阿蘇市一の宮町中通字北山2796-1(支店) |
家畜 | 肉牛 |
熊本県の阿蘇山麓の草原地帯では、昔から放牧畜産が行われてきました。国内でも稀少なあか牛の繁殖農家として約100頭の母牛と共に仔牛を育てているほか、産まれてから出荷まで一貫して飼育した牛の肉を販売しています。
アニマルウェルフェアへのこだわり
飢えと渇きからの自由
夏場は放牧地で牧草を好きなだけ食べることができ、冬場はパドック付の牛舎のなかで牧草や野草を食べたいだけ与えています。水は沢の水を自由に飲むことができ、牛舎にも湧き水を引き込んでいます、入れ替えが必要なところは毎日水を入れ替えています。
恐怖や不安、抑圧からの自由
痛みを与えて追い込むようなことはまずありません。人里離れた場所に牛舎があり、人間の生活音はほぼ無いなかで、牛たちは穏やかに暮らしています。
肉体的苦痛と不快からの自由
阿蘇の牛舎は標高700mにあり、夏場も比較的冷涼な環境にあります。それでも暑い日はファンを回すことがあります。また冬場は特に仔牛にはネックウォーマーや暖房器具を使って暖めています。牛は寒暖差に弱いので、日中と夜の温度差が無いように気をつけています。
放牧地には木陰もあり、牛たちは風が吹く場所を知っているので、涼しい場所に自ら移動しています。また親子で放牧する時は、夕方から放牧し始めて朝に牛舎に戻ってくるような暮らしをさせています。
牛舎の中の衛生管理は、自分が牛舎の床に膝をつけるか?ということを基準にして敷料を入れ替えるようにしています。夏はほぼ入れ替える必要はなく、冬は長くても1週間に1回程度、入れ替えています。
外傷と疾病からの自由
除角は、角の先の神経の通っていない部分だけは安全のために切っていますが、基本的には行いません。群れで飼育していると、強すぎる牛が人や弱い牛に攻撃的になることがあるので、そのような牛だけは除角しています。
牛に特に苦痛を与える処置として、雄牛の去勢があります。去勢をする時に一般的に麻酔をかけますが、麻酔をすると全身に強いストレスを与えてしまうので、麻酔をかけずに短時間で処置が終わる方法で、牛がすぐに快復するようにしています。
正常な行動ができる自由
放牧場の密度は広く、1頭あたり約1haの放牧地があります。また、冬場はパドックで自由に運動するスペースがあります。雨風をしのげる牛舎は全頭分用意しており、カーテンで光を取りこめるようになっています。
アニマルウェルフェアへ取り組んだきっかけ
熊本県下全域であか牛は育てられていますが、放牧ができる環境にあるのはほとんど阿蘇だけです。阿蘇の畜産家の半分ぐらいは放牧場を持っていて、その中で親子で放牧させているところは阿蘇の中でも1割程度だと思います。
仔牛は舌で巻き取って食べるという草の食べ方を知らないので、親子でなければ放牧しても育っていきません。親子放牧で草をしっかり食べるようになると、臓器が丈夫になります。また運動量が大きいので足腰がしっかりしてきます。牛の繁殖農家は臓器や体躯のしっかりした仔牛を育てることが使命なので、うちでしっかりと育った仔牛は肥育農家が評価して高く買ってくれます。
実はアニマルウェルフェアで付加価値をつけようとか、意識して取り組んでいるわけではないです。もともと阿蘇での畜産はこれが普通で、アニマルウェルフェアが整いやすい地域だったといえます。しかしながら、こうした環境で仔牛を育てることで、結果的に市場からも高い評価を得ています。
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国内で飼育される和牛の中であか牛が占める割合は約1%で、その中でも私たちが出荷する肉は、産まれてから出荷されるまで阿蘇地域で一貫して育てています。親子放牧を経て、肥育期間中も牧草を多給される牛は一般の市場・流通評価からかけ離れていて、赤身は草のミネラルでピンクというよりワインレッド、脂身は白ではなく黄色いです。
しかし、旨味の元といわれる遊離アミノ酸は黒毛和牛と比べて約30%程多く、旨味が強く感じられ、人間にとって健康的なお肉に仕上がっています。是非、脂肪が少なく赤身の味わいが濃い、健康的な肉を味わってみてください。
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一頭買い共同予約購入モデル事業が始まりました!
GOODGOOD株式会社様のご協力により、アニマルウェルフェア環境下で育った牛を消費者の皆さんで一頭共同購入するモデル事業が始まりました。実はこのようなお肉を一般の消費者が口にする機会は滅多にありません。この機会に是非皆さん購入してみてください!
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