生産者さんの概要
所在 | 宮崎県都城市高城町穂満坊1001-1(本社) |
家畜 | 鶏(鶏卵) |
主な認証 加盟団体など | JGAP認証、HACCP認証、FSSC22000認証 |
約200万羽の採卵鶏を飼育しており、そのうち約20万羽でアニマルウェルフェアに沿ったケージフリーで飼育しています。最新の機械設備と徹底した衛生管理で、ヒナから卵のパック詰めまでの一貫生産を行う卵の総合商社です。
アニマルウェルフェアへのこだわり
飢えと渇きからの自由
一般的な養鶏の飼育方法と基本は変わりません。餌、水は自動で配膳され、また重量計、流水計で毎日の給餌量を確認していますので多く食べている、食べていないの確認などもできています。産卵率と比較することで快適な生活ができて、ちゃんと卵を産んでくれているかの確認をしています。
恐怖や不安、抑圧からの自由
鶏舎に入ってくる人間を、初めのうちは怖がっているように感じますが、しばらくすると人間が害を及ぼさない、掃除をしてくれる生き物だと認識してくれるのか、逃げないようになります。
肉体的苦痛と不快からの自由
温度管理、衛生管理は基本的に自動管理です。夏は換気扇を使い水を使って冷やした空気を循環させます。冬は鶏の体温を逃さないようにして建物の中の空気を温めます。どうしても汚れる通路は2週間に1回の清掃を行い、人の手で綺麗にしています。
外傷と疾病からの自由
ケージフリー飼育でも鶏同士が傷つけあわないようにくちばしの先に処置を施します。赤外線でくちばしの先の細胞を殺し、1週間後に自然に落ちるような処置をしています。昔は出血と痛みを伴う処置でしたが、今の方法は痛みもなく出血もない処置方法です。痛みがあるとひよこが餌をあまり食べなくなりますが、この処置方法だと餌の食べ方も変わらず、生育率も良いです。
正常な行動ができる自由
エイビアリー(直立多段式)の鶏舎を導入し、飼育密度は一般的な鶏舎の3倍のスペースが与えられていて、上下の移動もできます。大きく移動できるので運動も可能で、卵を産む巣箱もあり、安心して産卵ができるようになっています。他にも爪とぎ、砂浴びなどができるようになっているところが、一般的な鶏舎との違いです。
アニマルウェルフェアへ取り組んだきっかけ
卵をたくさん産むヒヨコについて海外の情報を普段から入手するなかで、アニマルウェルフェアの情報も気に掛けていました。EUで鶏の高密度飼育が規制されるという情報があり、2008年頃から欧米での飼育規制の動きやケージフリー飼育の進化について追いかけてきました。2015年頃に新しい飼育方法による鶏舎の進化が一段落したので、満を持してエイビアリーシステムを導入した鶏舎を建設しました。
欧米の文化がいずれ日本に入ってくるのは間違いないと考えており、国内でも10年後までには養鶏に対する規制もあるのではと思います。その時への備えとして、新しい分野のリーダーになろうという気持ちです。
鶏が快適な環境で育つことと、同時に消費者が買いやすい値段で提供できるよう、バランスを考えることは大変難しいです。アニマルウェルフェアを推進することだけが絶対の正義だとは思っておらず、それだけになってしまうと、従業員や環境にはかえって負荷がかかる生産方法になってしまうのではないかと思います。
消費者にも色々な生活スタイルや価値観があると思います。食品の安全を第一優先に、動物も従業員も、また環境にも配慮した、それぞれのニーズを満たせる製品を提供したいと考えています。
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私たちは食品を扱っている意識で卵の生産に取り組んでいます。衛生管理はもちろん、食品としての安全管理の視点を加えて、世界中どこの食品工場でも出荷できる体制を整えています。オンラインショップでの販売はありませんが、主に西日本のスーパーを中心に販売しています。
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